ルーク先生のM5STACKワークショップ
M5STACKスタッフの多大なる協力の下、深センに住む日本人の小学生・中学生向けにM5STACKのワークショップを開催することができました。深セン発のデバイスであり、深センのエコシステムの象徴と言っても過言ではないM5STACKをここ深センで深センに住む子供達と学ぶ機会を得られたことは、本当にありがたいことです。
参加生徒13名に対して、なんと開発者のJimmyさんを含めたM5のスタッフが6人も来ていただけるという、超手厚いサポートでのワークショップとなりました。
講師はM5STACKの開発スタッフであり、STEMの先生でもあるイギリス出身のルークさん、そして日本語でのフォローに塩入さんも来てくれました 。
このワークショップで感じたのは、プログラミングがPCの中で完結することと、プログラミングでPC外部のデバイスを制御することは、全く違う体験なのではないかということです。
Scratchでネコのキャラクターを動かすのと、M5STACKのディスプレイにアニメーションを表示させる作業自体に大きな違いはありませんが、PCだけで完結するプログラミングに対して、PC外部のデバイスを制御できることは、物理的な空間への拡張性が全くちがいます。今後大きく発展するであろうIoTを体験し、学ぶという点でM5STACKはおもしろい製品だと感じました。
自分自身が技術的に何ができるのかを知ることは非常に重要で、脳波を感じ取るセンサーがあることを知らない人は、それを使った製品を作り出すことができるはずがありません。新しいサービスやプロダクトを生み出すためには、様々なテクノロジーに触れて想像力の幅を広げておく必要があります。
M5STACKは各種センサーを簡単に接続することができるので、「人を感知したらLEDをつける」という日常的に使われている機能から、子供が家に帰ってきて「ただいまー」と言った音声を拾って 親のスマートフォンに音声を届けるといったことも簡単にできます。
blocklyベースのUI Flowでプログラミング
M5STACKのようなデバイスや外部に接続するセンサーを安価に入手することができるようになり、小学生や中学生でも自分の思いついたアイディアを形にできるようになったことで、次の新しいサービスやプロダクトを生み出すステージにいつでも立つことができます。
また、今回のワークショップのように、プログラミング学習を目的とせず、手段として学びつつ、新しいサービス、プロダクトを生み出す想像力を養う手法は、日本のプログラミング教育での1つの方向性になるのではないかと思います。
「プログラミング」に重心をおくのか、「プログラミング×ハードウェア」でIoTを学ぶのか、同様に「プログラミング×ハードウェア」でプログラミングとハードウェアを手段として想像力を養うのか、一概にプログラミング教育と行っても方向性も手法も全くことなってきます。
M5STACKと各種センサー
日本のプログラミング教育は迷走しているようにも見えますが、子供達の何を育てたいのかさえ明確にできれば、後は予算と相談しながら教材やカリムキュラをそれに合わせて選ぶだけです。
ワークショップの時間中「楽しい!」を連呼していた小学生、先生が提示してくれたコードを無視して自分の思いついたコードに勝手に変えていく中学生(試したくてしょうがない)を見ていると、たった1回のワークショップでも子供たちにとっては刺激的な体験になったのではないかと思います。
また次も楽しいワークショップを開催できたらと思います。M5STACKのみなさまありがとうございました!