プログラミング教育講演会
未踏ジュニアの代表で文部科学省でプログラミング教育を推進している鵜飼佑さんと未踏ジュニアプレジェクトのスーパークリエイターに最年少で選出された大塚嶺君が深センの教育事情を視察にいらっしゃるということで、せっかくの機会なので、保護者向けのプログラミング教育に関する講演をしていただきました。
鵜飼さんからは、「今なぜプログラミング教育が必要なのか」、「文部科学省の進めているプログラミング教育の中身」などについて非常にわかりやすくお話しいただきました。ご自身が未踏プロジェクトのスーパークリエイターに選出されたり、MicrosoftやMinecraftでのエンジニアとして一線で活躍されたたりしているだけに、ご参加いただいたお母様方にとって、話しの一つ一つが身近で、ご自身のお子様にとっても無関係ではないことをご理解されたかと思います。
また、鵜飼さんが文科省で推進されようとしているプログラミング教育の中身についてもご説明がありました。
例えば、最近プログラミング教育と言えばMakeblockのMbotのような車輪のついたロボットがあります。そのような製品を使ってプログラミングを学ぶことも多いのですが、この学びに日本の重要な産業の一つである自動車産業とのコラボレーションで自動車の自動運転について学ぶ授業を作ったり、ドローンとプログラミングと運送業のコラボレーションを作ったりと、日本の産業・企業とのコラボレーションでより実生活にも役に立つ知識を学ぼうという授業も検討されているとのことで、今までイメージのしにくかった政府主導のプログラミング教育も楽しく、将来役立つものであるイメージが非常にわきやすい内容でした。
ご自身がエンジニアとしてもご活躍されているので、プログラミングができたら何ができるのかも非常にわかりやすくお話しいただけました。テクノロジーが非常に身近なところに来ていて、小学生や中学生でもプログラミングができる時代が到来しています。そのためいつでも誰でもテクノロジーを使ったサービスや製品を作り出すことができるようになっているので、プログラミングやテクノロジーを使って今までは解決できなかった問題を解決することや、自分のアイディアを形にしやすい環境が整ってきているため、プログラミングを学ぶことは自己実現のツールとして非常に可能性があると言えるということです。
スーパークリエイターの大塚君からは、小学生でアプリを開発するに至った経緯や、どんなことに興味を持ち、どんなことをしてきたことが、今の大塚君のベースになっているのかを話してくれました。まだ中学生1年生であるにも関わらず、今までの人生をしっかり振り返って話してくれました。その中で印象に残ったのは「多くの経験をすること」についての話しです。
大塚君がプログラミングに興味を持ったのは、スポーツや学びを含めて全ての経験の中の1つであり、親御さんがプログラマーに育てようとしたのではないということです。小さい頃から様々な経験を重ね、その中でたまたま一番はまったのがプログラミングだったということです。
非常に学びの多い時間となり、出席された親御さんからの質問もどんどん尽きない様子であっという間の1時間半が過ぎ去りました。
日本からは深センのプログラミング教育、STEM教育に注目が集まる中、深センに住む日本人は地理的に大きなアドバンテージがあるので、せっかく深センにいるのですから、いろんなことにチャンレンジしていってほしいと思います。