長年の悩み
わかば深圳教室の周囲に南国の花がたくさん見られます。
最近では、バウヒニア、ブーゲンビリア、ハイビスカスに続いてプルメリアが見頃になってきました。
しかし、このプルメリアは、私が深圳に来て3年間、ずっと悩みのタネなのです。
なぜ、プルメリアの中国語名が「鶏蛋花(たまご花)」なのか。
「たまご」から連想されることは、せいぜい「白い」、「まるまるとしている」ことくらい。
プルメリアといえば、南国リゾートを彷彿とさせる、優しい白さの花びらが美しい南国の花です。日本では普通に見られないだけに、好きな方も多いのではないでしょうか。
そんな、プルメリアとタマゴとは、どうしても結びつきません。
プルメリアを見るたびに、「きれいだな」と思うのではなく、いつの間にか、「なんでタマゴなんだよ!?」と少々イラついてしまうほど。
プルメリアは木の枝に花をつけている時も美しいですが、椿の花のように、綺麗に花を咲かせたまま、ポトリと地面に花を落とすので、花の散り際も独特の優雅さを感じさせます。
2年も悩ませてくれているプルメリアと決着をつけるべく、その花を拾ってじっくり観察してみました。すると、解決どころか、さらに悩みが増えてしまいました。
プルメリアには、おしべもめしべも見あたらないのです。
なるほど!
プルメリアのシンプルな美しさは、おしべ、めしべがないこと、そして、5枚の花びらが正五角形を象り、そこに究極の美の比率「黄金比」を内包するからこそ美しいのか!
なるほど!
いや、なるほどじゃありません。何も解決していません。疑問が増えただけです。
1.なぜ「たまご花」という名前なのか
2.なぜ、おしべもめしべもないのか
しかし、2年間もよくわからなかったのに、ピンとくるときもあるものです。
やっとピンときました。
やっとプルメリアがたまごに見えました。
中が黄色で外が白!ゆでたまごの断面ですね!
あーすっきり。
すぐに気づくものですか??
ある学者が言っていました。
「悩みは忘れずに取っておくこと」
「その悩みがいつか熟成され、形を変えて新しい発見や発想を与えてくれる」
プルメリアの中国語名には、悩みに悩まされましたが、答えが出るまでに、その美しさを深く感じることができ、おしべ・めしべの謎という新しい発見もできました。
どうでもいいやと思わずに、考え続けてみるものですね。
ちなみにおしべとめしべは花の根元に隠れています。分解してみました。
あれ?
おしべとめしべが隠れているのに、どうやって受粉するんだろう??