香港学習塾 epis Education Centre

わかば深圳教室 教室長ブログ

教室長末木千尋

2011年12月に香港へ赴任。旧九龍教室、わかば深圳教室とで合計6年間勤務をし、2017年から再び深圳へ。きめ細やかなサポートには定評があり、時間が経つのも忘れついつい話し込んでしまうことも。本気で立ち向かう生徒の守護神として頼れるアネゴ的存在であるスエキチ先生は、衣食住どれをとっても刺激の絶えないここ深圳での生活がお気に入り。暑さには弱いが辛さには強い。好物は山椒のたっぷり入った激辛料理全般だとか。

中3夏期特訓2日目 殻を打ち破った瞬間

中3特訓期間の目玉の1つでもある面接・作文指導。
この5日間では、そのスキルを向上させるだけではなく、テーマについて考えるときに、自己と向き合うことで精神的な成長することも期待しています。

今日は昨日に引き続き、「中学校生活で一番印象に残ったこと」をスピーチ形式で自己表現する練習をしました。

昨日の練習では、 どんなに内容が良くても、丸暗記の棒読みでは何も伝わらないこと、同じ事実を伝えていても、言葉の選び方によっては、全く印象が変わってしまうことなどを学びました。

朝8時半から夜の9時半まではepisにいるので、教科の学習以外にスピーチの練習や原稿を推敲する時間は取りにくいだろうと思っていましたが、みなさん昨日の反省を生かして、それぞれがしっかり改善してきました。

もともと良く出来ていた原稿でさえも、より個性的な内容にするため、全面的に書き換えてくる生徒もおり、そのチャレンジ精神には脱帽するばかりです。

そんな、みんなの努力を一蹴するかのように、今日誰よりも輝いたのはS。人前で話すと急に萎縮して、表情もこわばり、いつもの持ち前の明るさを表現することができない。
この特訓期間だから特別に緊張しているのかと思って聞いてみると、学校でも人前に立つのが非常に苦手だとのこと。

今日のSのスピーチの順番は一番最後。
自分の出番を前に続々と発表を終える生徒たちは、それぞれが昨日の反省を生かし、目に見えて進歩していました。果敢にチャレンジする生徒もいました。どんどん高まるプレッシャーの中、何を思っていたのでしょう。

そして、迎えた出番。
なんとSは、 これまで考えて来た原稿を思い切って全て破棄して、アドリブで語り出しました。内容をアドリブで話すだけでも大変だったでしょうが、同時に、勇気を振り絞って、震える体を隠しながらもいつもの明るくユーモア溢れる自分自信を思い切って、人前で表現しました。

この変貌ぶりに一番驚かされたのは私です。
実は、スピーチ練習の直前までSと私はマンツーマンで特訓をしていました。大きい声で自信を持って話す練習です。
正直、あまり成果は見られませんでした。本人もそう感じていたと思います。

しかし、本番では、私との特訓の内容もおかまいなし。思い切って自分らしさを全面にぶつけてきました。

Sが話始めた瞬間から、聞いていた生徒、講師一同全員が、その話に引き込まれ、同時に今まで破ることの出来なかった殻を打ち破る瞬間に立ち会うことができました。

本当に大きなチャレンジ。本当に大きな一歩を踏み出しました。
そして、自分自身に大きな自信を与えたのはもちろん、他の生徒たちにも一気に火がついた瞬間でもありました。

中3特訓2日目にしてこんなドラマがあるとは思いもよりませんでした。
人が自分を変える瞬間をこんなにもはっきりと見たことがありません。

今、中3生全員が相互に高め合い始めています。
残りの3日間でもどんなドラマが生まれるのか楽しみです。


中3夏期特訓スタート!

自由貿易試験区 金融エリア

わかば深セン教室では8日間の全体の講習期間を終え、今日からは中3だけの5日間の特訓期間がスタートしました。
初日の今日は、教科の学習ではなく、「深センを知る」をテーマに課外学習のため深センを走り回りました。
この企画は「深センを知る」ことからさらに掘り下げて「自分自身を知る」ことがねらいです。
高校入試では面接や作文が課されることがあります。そのテーマの多くは、海外生活、中学生活、将来の夢などに関することが扱われます。
それらのことを語るときに、今自分たちが住む深センのことを知らずに、深センでの生活を語ることはできません。深センは急速に発展した都市であるが故に、歴史や街の特徴がつかみにくくなっています。

そのため、今回は「前海深港青年夢工場」という最新の経済特区と「大鵬古城」という明代からの遺跡を訪れ、新旧深センを一気に訪れるというタイムスリップのようなツアーに飛び出しました。
写真はこちらにアップしています。


前海深港青年夢工場

前海深港青年夢工場は、その名の通り、深センと香港の才能のある若者の起業を支援するために立ち上げられた経済特区で、そこはまるでテーマパークかと錯覚するような作りになっています。優れたアイディアを出せば、それを支援してくれるシステムがそこに用意されてあり、またその環境が非常にスタイリッシュで魅力的であるので、夢工場の名の通り生徒たちに夢や希望を与えてくれたようです。

目の前にある勉強の意味がわからなくなりがちな受験生ですが、ここで勉強の先にあるものが少し形になったのではないかと思います。


大鵬古城


続いて訪れたのは、大鵬古城。明代から残っている城壁に囲まれた古い街です。中国の城は日本のいわゆるお城とは違い、壁で街全体を囲ってしまい、街ごと防衛設備にしてしまおうという物です。大鵬古城は600年前の倭寇の襲来などに備えて作られた街とのことです。

手付かずのまま残っている城壁や家々からは、中国の歴史を肌で感じることができます。中国にいるのだから歴史くらい感じるだろうと思われるかもしれませんが、そこがここ深センの特徴で、普段の暮らしから中国の歴史を感じるようなことはほとんどありません。教室のある南山区から1時間半かけて移動してやっと深センの歴史に直接触れることができます。

建物だけでも感動しきりでしたが、天后廟にいたおばあさんがしきりに私たち一行に現地の言葉(なまった北京語と広東語の混ざったような言葉)で話しかけてくれました。おばあさんの言うことは、ほとんど聞き取れませんでしたが、「聴くか、聴かないか?」というので、「聴く」と答えたところ、初めてなのに懐かしいメロディーの歌を、やさしい風が吹いているような歌声で一曲歌ってくれました。こんな出会いも深センの街中ではありません。


歌を聴かせてくれたおばあさん

海辺で一休みをして、教室に帰還。夕食を済ませてからは、面接と作文のための特訓が続きました。朝から晩まで多くの経験をしたので、1日のできごととは思えないほどでした。

今日の経験は今後の厳しい勉強の糧、作文、面接、人生の糧にしていってほしいと思います。

明日からの4日間は厳しい特訓になると思います。がんばろう!!!


大鵬の海で一休み


教育講演会『今、海外帰国生に期待すること』


わかば深圳教室では、『今、海外帰国生に期待すること』と題して渋谷教育学園幕張中学・高等学校(渋幕)の永井先生をお迎えして、教育講演会を開催いたしました。

70名を超える来場者があり、深圳の教育に対する関心の高さが伺い知れるイベントとなりました。

この講演会には小学5年生から中学3年生の生徒も参加しており、1時間半の講演ということで、子供達がこの長い講演会を聞くことができるかが、開催する上で実は非常に心配でした。

しかし、そこは永井先生のユーモアを交えたトークのおかげで、子供達も1時間半最後までお話を拝聴することができました。

参加する子供達には、この講演会で何か1つでも自分の今後の生活や学習、将来のことを考えるきっかけを見つけるつもりで聞くように、前もって話していました。

何を見つけられたのかは、人それぞれですが、講演会終了後の子供達の表情から「渋幕のような学校にいきたい!」「がんばって勉強するぞ!」と語っているかのような印象を受けました。

渋幕を目指している生徒も、そうではない生徒も参加していましたが、一様に永井先生にパワーをいただくことができました。

深圳教室には全国各地からの生徒が集まっています。
渋幕の先生がここで講演会を行うことは、広報的には非効率的なことなのではないかと思います。
それでも、深圳にまでお越しいただき、分け隔てなく生徒達に夢や希望を与えてくださったことに、いくら感謝をしてもし尽くせるものではありません。

生徒たちには、まだわからないかもしれませんが、永井先生のような方の教育に対する情熱や好意によって海外での深圳での教育が支えられていることを知ってほしいと思っています。

講演終了後のみなさんの暖かく大きな拍手、撤収作業をお手伝いくださった親御さん、生徒さん、本当にありがとうございました。

また近い将来にこのような機会を作れたらと強く思います。

最後になりましたが、永井先生本当にありがとうございました。


深圳湾サイクリング

深圳の高層ビルをバックに


雷雨の予報をはね退け、深圳湾でのサイクリングを実施しました!
深圳湾公園はその名の通り、深圳湾沿岸の公園で、その距離は全長13Kmにもおよぶ深圳の誇る環境抜群な公園です。

深圳といえば、「世界の窓」、「民族文化村」などのテーマパークが有名でそこも含めて良い場所が無いとも言われていますが、ここ深圳湾公園は、私が深圳で一番好きな場所でもあります。

深圳湾沿岸を対岸の香港の流浮山や深圳の福田区の高層ビルを眺めながら走るサイクリングコースは、中国にいるのではなく、どこかリゾート地にいるような気分になります。

今回のサイクリングで、深圳の良さを再発見できたのであれば、それが一番です。これからは暑くなってしばらく行けないかもしれませんが、涼しくなったらまた行きましょう!

サイクリングの様子は授業報告ブログ内に写真を多数アップしていますので、そちらもご覧ください。


広場にて

香港をバックに


シドニー現地校進学説明会

今日は、わかば深圳教室で「シドニー現地高校単身留学説明会」ということで、シドニー教室教室長の鈴木先生から、episらしく型にとらわれない新しいご提案をさせていただきました。

シドニーへの高校からの留学は、英語力がつくということは言うまでもありませんが、そこで身につけられることはそれだけではありません。説明会の中でシドニーの生徒が数人紹介されましたが、その共通点は「強い意志を持って未来に向かっている」点にあると感じました。

日本の教育よりオーストラリアの教育が優れているというのではなく、通常のレールから外れても自分のやりたいことに挑戦している高校生の表情が放つオーラは、並みの高校生の持つ輝きとは比べものにならないということです。

海外に住む子供達は、日本から見れば海外で刺激の多い環境で多くの経験しているように感じるかもしれませんが、実際には活動の制限や物事の選択の制限も多く、日本での生活よりも主体的に意思決定がしにくい環境にあるとも言えます。

今回のシドニーへの進学は英語力の強化ということだけではなく、「人生を切り開く力」を身につけるという意味でも面白いかもしれません。

今回の説明会では、シドニーへ行くことができない方でも、日本の教育から得られる力、海外で得られる力を見直す機会になったのではないかと思います。

悪天候の中ご参加いただきましたが、非常に有意義な時間になったと思います。みなさまご参加いただきありがとうございました。