2010年度 Student of The Year発表!
【香港教室】中3 YTくん
Tに初めて会ったのは去年の5月だった。「この子を開成に」とても長い道のりだろうなと思った。でも、5月から始まったこの戦い、英語に関して言えば、案外早い決着だった。絶対に褒めたくなかったので言わなかったが、夏期講習中にはほぼ完成に近い出来だったと思う。夏期講習から過去問演習が始まり、いきなり「80点台」「90点台」を連発し、時には「満点」もとるような感じだった。それでも一切褒めずに「お前はまだまだダメだ」と言い続けていた。採点が完了したところでいつも「にやっ」としていたT。もうこの時点で相当自信を持っていたのだろうなと思う。
でも、そんなTにも秋あたりから、凹む機会が度々あったのではないかと感じている。決して悪い点ではなかったが、完成したはずの英語でも、本人が期待したほど(こちらが期待していたほど)点が取れないことが何度もあり、それがしばらく続いていいた。T自身は「そんなに悪い点じゃないじゃないですか。」と強がっていたが(強がっているように見えた)、多分不安なのだろうなと感じていた。開成数学特訓でも、とんでもない点を叩き出していて、さすがにこちらも大丈夫だろうかと不安がよぎることが多々あった。
しかし冬期講習あたりから、状況はまた良い方向に向かい始め、夏期講習で感じたあの「キレ」が戻って来た。「英語なんかもうやらなくていいから」と自信を持って合宿に送り出すことができた。
10ヶ月間、Tを見てきて思ったのは、群れないで勉強に打ち込むことができるということ。流されない。孤独でもひたむきに勉強に打ち込んでいた姿が印象的だ。こういうやつはやっぱり強いなと改めて実感した。その姿勢をこの先も貫いて欲しい。夏合宿で海に向かって叫んだあの一言。葛藤の末に決意を声にした「開成に行く」という一言。時にプレッシャーとして重くのしかかってくることもあったかもしれないが、あの瞬間があったから、Tはここまで来られたのだと思う。開成合格、おめでとう。
ただ、これから先はもっと厳しい環境が待っているはず。周りはTより賢いやつだらけだ。それでも食らい付いていって欲しい。頑張れ、お前はまだまだダメだ!
【九龍教室】中3 YMさん
2010年度九龍教室Student of The Yearに輝いたのは、今回高校受験で宣言通り「全勝」を飾ってくれたYMさんです!おめでとうございます。Mさんを形容するなら「冷静沈着な才女」。冷静沈着な彼女の心に灯がともる、その過程を少し紹介します。
私が初めて彼女に会ったのは、彼女が中学校2年生のとき。その当時、テスト対策授業で何度か教えた程度でしたが、その時から作業スピード、理解力、どれをとっても非の打ち所のない生徒でした。ただ、彼女には「何か」が欠けている。そんな気がしてなりませんでした。
中学3年生になり、相変わらず淡々と課題をこなしつつ、でも学校でも活躍の場が増えたことで、授業中に辛そうにしている場面に何度も遭遇しました。「先生……氷ください。」と、epis九龍教室冷蔵庫内にある、通称「眠気覚まし氷」で眠気をさましながら問題を解く彼女。しかし中3になってからも、彼女に足りない「何か」が存在しているような気がしていました。
おそらく気力、体力ともに彼女にとって限界に近かったであろうあの頃。それでも彼女が腐ることなく変わってくれたと感じたのは夏合宿の時の、epis恒例「夜の海への宣言」でした。彼女の宣言は「受けるところ全部合格します!」というもので、明確に自己主張をしたのは初めて。きっと、言ったからには相当の覚悟を持って勉強をするだろう、と思っていたところ、それからの彼女は宣言通り、でも以前とは違った「何か」を持っているように思えました。私が彼女に1つだけ欠けていると思っていた何か。それは、持っている能力におごることなく、努力し続けることに加え、何かに憑かれたように没頭する「情熱」。同じ女性として、私も持ち続けたいと思っているその根性と情熱を、ぜひこれからも持ち続けてください。本当に合格おめでとう!