海外からの大学受験
3. 出願条件
帰国生入試を受けるには、いくつかの出願条件があります。これらは大学・学部によって異なりますが、特に注意すべきは以下の4点です。
1. 海外の学校の在籍期間
海外の教育課程に基づく学校(現地校・インターナショナルスクール)に何年以上在籍していたか。多くの場合2年以上ですが、3年以上としている大学もあります。
2. 海外の学校の卒業
海外の教育課程に基づく学校(現地校・インターナショナルスクール)を卒業しているか。学年の途中で帰国し、日本の高校に編入したような受験生の出願を認めない大学も多いので注意が必要です。
3. 単身留学
保護者の海外赴任や移住が理由ではない単身での留学は、帰国生入試の受験資格がない場合があります。国立大学に多く見られますが、一部の私立大学・学部でも制限されているケースがあります。
4. 滞在国の統一試験の受験
滞在国(または州)などが実施している統一試験(SAT、HSC、IB、GCEなど)のスコアの提出が義務づけられている大学があります(慶應義塾大学など)。オーストラリアからの受験生は、スケジュール的にHSCのスコアを提出できないためSATを受験し、そのスコアを提出します。
こうした諸条件を出願時に知ったのでは手遅れになるケースがあります。特に保護者の海外赴任に伴って現地高校に通っている場合、保護者の帰任時に本人だけが現地に残って高校を卒業しなければ受験資格を得られないケースもあります(但し、少数ですが単身残留を認めない大学・学部もあるので注意が必要です)。したがって、受験学年を待たず、早いうちから帰国生入試に関する情報収集をする必要があります。