帰国生の大学入試は一般入試に比べて楽だと思われがちだが、私立大学なら慶應・早稲田・上智の３校はやはり別格。求められるSATやTOEFLのスコアは高く、小論文も専門性の高いものや、ひねりのある内容なのでしっかりとした受験勉強が必要だ。そして、日本国内と違って「受験ムード」のない海外で、モチベーションを持ち続けることはかなり難しい。Ｔも例外ではなく、受験生としての意識がなかなか芽生えなかった高校生のひとりだ。勉強に身が入らずいつまでものんびりして周囲をヤキモキさせた。
　でも、本当はＴにはやらねばならぬことがあった。高校受験で打ちのめされた早慶にリベンジすること。エピスにやってきた当初から公言していたことなので、僕もなんとしても達成してほしいと思っていた…。
　そうこうしているうちに大学入試が始まってしまった。初戦は残念ながら敗退したが、その後は見事に上智大学に合格。しかし、Ｔを褒めてやりたいのはここからだ。上智で満足することなく早稲田に再挑戦。手間のかかる志願書類作成、小論文試験、面接を経て、ついに早稲田大学政治経済学部に合格を果たした。とうとうリベンジを達成したのだ！
　入試は私立大学がほぼ終了し、これから国立大学が始まる。結果に満足していない受験生、まだまだ受験は終わってないぞ。Ｔと同様に諦めずにガンバレ！

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